私のおばあちゃんあたりの世代では、結婚式当日まで自分の旦那さんになる人と会ったことがない…というのも、珍しい話ではなかったそうです。昔の日本での結婚というものは…親や親せきが決めるもので、当事者たちが初めて会うのは結婚式当日、というような家庭が多かったというのです。今では信じられない話ですよね?もし、皆さんが、明日いきなり「お前の結婚式は明日だよ」なんて言われたら…どうします?「は?冗談じゃない!馬鹿らしい」と、笑い飛ばすか相手にしない…どちらかでしょうね。しかし、昔は親の言うことは絶対で、逆らうなんてことはあってはならないというような教育だったそうです。そんなことから、どうしても好きな人と一緒にいたいと願う恋人たちは…手と手を取り合って、家も過去も財産も捨てて“駆け落ち”をしたのでしょうね。現代社会では親が勝手に決めた結婚に従う方もそうそういなければ、不倫などの道徳として許されないような恋愛をしているような人たち以外、駆け落ちなんては考えることはおろか、実行する方もそうそういないでしょう。そんな激しい親の言いつけを押し付けられるような結婚が一般的だった、おばあちゃん世代の時代から…時は流れてお母さん世代の結婚は、おばあちゃん世代のような押し付けは無くとも、結婚相手を相手の経歴や親族・収入や職業等の経歴を見せ合って結婚相手を選ぶ“お見合い結婚”が一般的とされた時代に変わったようです。もちろん、どの世代にもお互いが愛し合って結婚をした恋愛結婚夫婦もいるでしょうが、どちらかというと恋愛結婚はまだ珍しい方になる世代だったのではないでしょうか。
そんな押し付け結婚からお見合い結婚との時代の流れを背負いながら、時は平成。現代社会での結婚は、ほとんどの場合が恋愛結婚でしょう。自由恋愛をし、職業やら学歴、家系等を気にすることなく、自分の気持ちを優先に結婚をする夫婦で溢れています。やっと素晴らしい時代になった…ように思えますが、おばあちゃん世代から我々世代の夫婦間での離婚率を比較すると…はたして今の自由恋愛ができる環境というものは、本当にすばらしい環境と言えるのか?という疑問が出てしまいます。
自分の感情に従って好きな人と結婚している今の社会では、おばあちゃん世代に比べて離婚率が3倍以上と言われているようです。親や周りに決められた結婚やお見合い結婚をした夫婦の方が、生涯離婚せずに墓まで一緒…という長年連れ添える夫婦であるケースが圧倒的に多いということで、最近読んだ女性誌が少し賑わっていました。恋愛よりも不況の日本で生き残るために、相手の収入や財産、生活能力を選んで結婚をしたがる“婚活ブーム”の影響でしょうか?実際に、自分で決める恋愛結婚よりも、周りも決めるお見合い結婚の方が…離婚率が低いというのは事実のようです。お見合い結婚を選択することも、恋愛結婚を選択することも、どちらも選べる環境ということが1番の贅沢であり、1番の自由なのかもしれませんね。今の世代に生まれたことを感謝し、皆さんも自分のためによりよい人生選択をしていきましょう!